「退職金の使い方」を調査から紐解く!

 私は3月に定年退職し、4月に退職金を一括で受取りました。

 先週土曜日(R3.4.24)の日本経済新聞「マネーのまなび」に「退職金運用の失敗を避ける」というテーマで「退職金の使い方」について特集されていましたので、フィデリティ・インスティチュート退職・投資教育研究所が65歳から79歳の男女11,960人に実施した「高齢者の金融リテラシー調査」結果から考察してみましょう。

 この調査の実施時期は「2018年12月」という記載になっているので、コロナ禍前に実施された約2年半前の調査であることを念頭において読み解いていきましょう。

 アンケート回答者のうち、まだ現役と回答した人を除く10,816人のうち、74.5%が退職金制度があったと回答しており、そのうち68.3%が何らかの退職金を受け取っています。
 退職金の平均額は1,517.7万円、中央値は1,519.3万円。500万円刻みで見るとほとんど同じ比率で分布しており、退職金の受け取り額にばらつきが大きいことがわかります。なかでも男女の差、職業の差が大きいことがわかります。

退職金分布表

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  退職金を受け取るときになって、その金額を把握した人が2,542人、31.6%に達し、覚えていないも含めると半数になっています。(なかなかノンキですね~)

 回答者のうち68.9%、5,546人が会社からの通知でその金額を把握し、自分自身で計算した人は1,244人、15.4%にとどまります。
会社から通知を受け取って金額を把握した5,546人のうち、直前または半年以内に通知が届いた人が62.8%にのぼります。早い時期の退職金額の把握が必要と思われます。

退職金を把握した時期

 私の場合も、退職金を所管している長野県人事課から額の告知があったのは、6か月ほど前でした。しかし、職員労働組合で発行しているガイドブックに基づいて、自分で計算していたので、概算金額は1年以上前から把握していました。自分で計算した金額と実際に支払われた額の誤差は、約数万円でした。⇒ 誤差は、全体額から行くと0.5%未満ですので、99.5%以上という的中率でした。ピッタリの金額でなくても、このくらいの誤差の概算額で把握していれば、運用計画を立てるには十分だと思います。(実際には、4~6月の住民税が退職金から源泉徴収されたので、そっちの方が大きな誤差となりました。)

 なお、調査では、退職金の金額を把握する時期が早い人ほど、会社からの通知を待たずに、自分で計算している姿が鮮明になっているそうです。

 退職金の主な使い道として挙げているのは、生活資金、資産運用、住宅ローン返済の順となっています。

退職金の使い道

 それに大きく影響を与えているのは、保有する資産額であり、資産5,000万円以上になると半数が、1億円を超えると6割以上が退職金を投資に回しています。保有資産2,000-3,000万円の層で資産運用が初めて使い道のトップになります。金融リテラシーの高さも生活資金と資産運用の比率に大きく影響していると考えられます。

 1万1,960人の退職後の生活費用(退職後年収)は平均で319万円強となっています。分布は比較的きれいな正規分布になっており、中央値も289万円強になりました。男性の方が女性に比べて1割ほど多いほかは、年齢が高くなってもそれほど変化はありません。

 退職後の年収は、平均値を取ると65歳から79歳までそれほど変化はありません。家族構成の差、すなわち夫婦世帯では300-350万円、単身世帯で200-250万円でおおむね推移しています。これは、家族構成の変化が、男性とか年齢の差になって現れている可能性があるとのことです。

 資産を取り崩さないで生活しているという人が全体の49.7%と高い水準でした。

 年間の生活費が高くても、資産を多く保有していても、また、完全に引退している状況でも、「公的年金などだけで生活している」と回答する人が4-5割を占めています。生活費の1-3割を資産からの引き出しで充当している人が全体の35.0%でした。

 皆さん、意外と「資産を取り崩さずに公的年金などだけで生活している」のですね~。(・・・ということは、資産は丸々、相続財産になる可能性は高いですね~。やはり今後、大相続時代がやってきそうです~!)

 資産からの引き出し比率が多い人ほど、年間の世帯生活費が高くなる傾向にあります。これは「生活費が高いほど公的年金以外の源泉が必要になる」ことを明示しています。

 ただ、公的年金だけで生活している人は、生活水準に対する満足度が高く、「資産を取り崩さないで済んでいること」が満足度につながっている可能性があります。(「子や孫に財産を残そう」という意識が満足度にとながっているのでしょうかね。)

 今回のアンケートでは、公的年金の受給額そのものを聞く設問をしていませんが、公的年金の受給額算定に、現役時代の年収が大きく影響することはご存じのとおりです。

 退職直前の年収と、退職後の生活費水準への満足度をクロス分析すると、直前年収が高い人ほど(=公的年金の受給額が多い人ほど)退職後の支出に対する満足度が高い傾向が認められました。 

退職者の投資の割合

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 退職後年収を現役最終年収で割った目標代替率は67%となり、これまでのアンケート結果とほぼ同じ水準でした。ただ、年収倍率は3.3倍で、若干心もとない水準といえるそうです。この結果から、退職後の生活用として資産からの引き出しをかなり抑制する必要に迫られることになるようです。分布を見ると、目標代替率では20-40%と60-70%に、また年収倍率では1.0-4.0倍に集中しています。

 こんな心理が働いて、「資産を取り崩さずに公的年金などだけで生活している」のでしょうかね~。

 保有資産額は、年齢や性別でほとんど変わりなく、平均で2,200万円前後、中央値で1,100万円前後となっています。もちろん退職直前年収の高い人ほど資産が多い傾向が強く、資産が多い人ほど退職後の生活費(退職後年収)が多くなる傾向が強いことがうかがえます。 

 また金融リテラシーの高い人ほど多くの資産を有しているし、資産の多い人ほど投資を行っている比率も高いことがわかりました。

 「マナーのまなび」では、まず必要なのは、老後の資金計画を立てた上で運用することを奨めています。

日本経済新聞「マネーのまなび」から(R3.4.24)

 リタイヤ時点での貯蓄や退職金などの金融資産から、数年内に支出が決まっている資金を差し引いた額を運用に充てるよう説明しています。差し引く資金の代表例は「当面の生活費」、「現役時代と同程度の金額を想定しておくのが無難」ということです。支出先が決まっている資金は預貯金口座で確保し、残りの資金で運用を考えることを奨めています。

 私の場合は、定年時に医療保険を数本解約しましたので、「医療費自己負担分」として数百万円をずっと普通預金口座に入れておく予定です。

 以下の円グラフは、「マネーのまなび」にあった、「超低金利下の退職世代の運用例」ですので、ご参考に! ただし、投資はあくまでも「自己判断」、「自己責任」でお願いしますね。

日本経済新聞「マネーのまなび」から(R3.4.24)

  私の退職金の運用は、現在、円建定期預金(退職金専用特別金利)の3ヶ月間が過ぎる7月に考えていかなければなりません!

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