iDeCo加入延長 65歳まで延長で資産数百万円増の効果も!

みなさん、こんにちは!「家族信託」や「遺言書」など生前の相続対策に特化した取組を行うディアパートナー行政書士事務所です。

2022年5月28日付け日本経済新聞「人生100年の羅針盤」に「iDeCo加入延長」の記事が掲載されていましたので、それに関して投稿していきます。

私の場合(iDeCoに再加入手続き中)

実は、私も一昨年に60歳の誕生日を迎えて、iDeCoへの引き落としができなくなり、加入者ではなく「運用使途者」になってしまっています。運用使途者になると、積立はできないにもかかわらず、口座管理手数料が毎月171円かかっていました。(この前、運用成績を見たところ、プラスになっていたのでほっとしています(笑))

・・・で、今年5月にiDeCoの加入延長が65歳までになったので、現在、証券会社を通じて手続き中です。証券会社からは「国民基金連合会での加入審査」のため、1~2か月かかる旨の連絡が来ています。

私の立ち位置は「中断を解除」ではなく、「新たに加入」ということなのですね。あと少し遅く生まれていれば、面倒な手続きは不要だったかもしれませんが、そうすると「厚生年金の特別支給」を受給できなくなるので、甘んじて受け入れます。

・・・とすると、これからの3年間で60歳を迎えようという女性が一番良いタイミングだったかもしれませんね。(「厚生年金の特別支給」の措置は女性が5年遅れのため(公務員を除く))

さてさて、本題の記事に関してです。

iDeCoの改正

自分で掛け金を出し、運用次第で将来の受給額が変わる個人型確定拠出年金(iDeCo、イデコ)は、拠出時、運用時、受給時の3段階の税制優遇があり、「節税投資の王様」とも呼ばれています。

私も先月開催された塩尻市主催のライフプラン講座で有益性を強調しました。

このiDeCo、今年5月からは掛け金を出せる加入年齢が65歳未満までと5年間延びたうえ、10月からは、企業型確定拠出年金(DC)との併用も容易になります。ただ、これらの改正には様々な注意点もあり、きちんと理解して使いこなすことが大切です。

掛け金が全額、所得から控除

「今からでは遅いと思っていたが、改正を知り口座開設を申し込んだ」と話すのは沖縄県の学習塾経営会社勤務のA男さん(50)です。

4月までは掛け金を出せるのは60歳未満で、10年間しか加入できませんでした。しかし、今回の改正で「5年延びるのなら、やる意味がある」としています。

iDeCoは、掛け金全額が所得・住民税の計算対象からはずれ、税金を減らすことができます。節税額は掛け金×その人の税率(所得・住民税の合計)となります。

私がライフプランで説明した資料によれば、30年で216万円の軽減効果があるということです。(国民年金基金連合会ホームページ)

掛け金の上限は勤務先などによってバラバラですが、このA男さんの会社は企業年金がないということなので、月2万3000円(年27万6000円)までとなります。A男さんの税率は20%なので、年5万5200円の節税になります。

金融商品には通常、運用益に2割の税率がかかるが、iDeCoは運用期間中は非課税で効率的に増やすことができます。5年延長になることで、こうした税優遇を生かして資産をどれくらい増やすことができるのでしょうか。

仮に50歳から10年間、月2万円を拠出し年3%で運用できた場合、累計拠出額240万円に対し、運用益と掛け金の節税効果を合わせた資産は330万円弱になります。しかし、65歳までの15年なら、累計拠出額(360万円)に対し、資産は530万円弱へと期間10年に比べ200万円程度も大きくなります。(あくまで年3%の運用ができた場合ですが・・・)

iDeCoの資産は受給時には運用益も含めて課税対象だが、加入期間に応じて増える退職所得控除という非課税枠の存在がiDeCoをさらに魅力的なものにしています。

非課税枠の計算は、加入期間が20年までは年40万円、21年以降は年70万円です。加入期間が5年延びれば、退職所得控除が少なくとも200万円(最大で350万円)大きくなる計算です。結果的に受給時の手取りを増やしやすいのも加入延長の大きな効果になります。

ただし、注意が必要なのは、iDeCoの5年延長は全員ではないことです。iDeCoは公的年金に上積みする制度ですので、延長できるのは公的年金への加入中の者だけとなります。

会社員なら60歳以降も厚生年金加入で働けば延長することができます。自営業者や専業主婦の国民年金加入は原則60歳未満ですが、加入期間が40年に達するまでは60歳以降も国民年金への任意加入が可能であり、任意加入の期間はiDeCoを継続して加入することができます。

ちなみに国民年金に任意加入すると、払った保険料を将来の基礎(国民)年金増により計算上、受給開始後10年強で取り戻せるということです。(10年でもとを取ることができるのですね~)

厚生年金のない自営業者や主婦は、老後の年金収入が少なくなりがちです。任意加入とiDeCo加入の組み合わせにより、基礎年金とiDeCoをともに上乗せできることは、老後の大きな安心材料にもなります。

企業型DCの加入者は約750万人

iDeCoは企業型DC導入企業では通常併用することはできません。企業型の掛け金上限を引き下げるなど難しい規約変更が必要となるからです。今年10月からはこの規約変更が不要になり、iDeCo併用が容易になります。企業型DCの加入者は2021年3月で約750万人を数えます。今後もiDeCoの加入者が急増しそうです。

企業型DCの上限は、他に確定給付型年金(DB)がない会社では月5万5000円(DBがあれば月2万7500円)。DBがないなら本来イデコの掛け金の月額上限は2万円となります。

しかし実際に拠出できるのは5万5000円から、企業型DCの会社掛け金を引いた額までとなります。役職が高くなれば会社掛け金が増えるケースが多く、例えば会社掛け金が4万円ならイデコの併用可能額は1万5000円になります。

DBがある会社では今後さらに改正が続きます。

2024年12月に上限額が月1万2000円から2万円に増えます。ただ実際に拠出できるのは、5万5000円からDBと企業型DCの会社掛け金の合計額を引いた額となるため、DBの会社掛け金は同じ会社なら一律ですが、企業型DCの会社掛け金は役職などに応じて個人ごとに計算することになります。

例えばDBの会社掛け金が3万円、企業型DCの会社掛け金が2万1000円であれば、もう枠は4000円しか残っていないことになります。iDeCoは最低でも月5000円以上の拠出が必要なので、会社掛け金が5万円超ならイデコの掛け金は出せなくなります。

DBやDCの会社掛け金が高めの人がiDeCoの併用を考える場合、2024年12月以降もイデコの拠出を続けられそうか、会社に早めに確認しておくのも大事だと専門家は話しています。

まとめ

岸田政権は、iDeCoの加入年齢の更なる引き上げを検討しているようです。働き方改革では「70歳までの雇用機会の確保」などを企業に求めているのですから、iDeCoも70歳まで延長になるのは必然の流れではないでしょうかね。

ライフプラン講座でも話したのですが、金額はともかくとして「早く始めること」が肝要ではないでしょうか。65歳から70歳に加入延長されるのは時間の問題だと思います。

私としては、70歳への延長の時は、再手続きが不要なように制度改正されていれば有難いと思います。(私は「ひとり合同会社」の代表社員として厚生年金加入していますので、iDeCo加入が70歳まで延長されても厚生年金加入年齢は問題なさそうですw)

・・・ということで、iDeCoに加入されていない皆さん、老後資金形成について、時間を有効に活用するため、iDeCoへの加入を検討してみてはいかがでしょうか。皆さんが老後を迎えるころは、iDeCoの加入年齢が75歳までになっているかもしれませんよ!!

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