20代、30代の「終活」をする・したい理由は?
みなさん、こんにちは!「家族信託」や「遺言書」など生前の相続対策に特化した取組を行うディアパートナー行政書士事務所です。
令和5年1月中旬に楽天インサイト株式会社がインターネット調査を実施した「終活に関する調査結果」から「20代、30代の終活」について考えてみましょう。
この調査のなかで「終活」とは「人生の終わりのための活動」の略で、人生の最期を迎えるにあたって行う様々な活動のことを指しています。
今回調査の対象は?
今回の調査は、2023 年1 月13 日(金)から1 月15 日(日)の3 日間、楽天インサイトに登録しているモニター(約220万人)の中から、全国の20~69 歳の男女1,000 人を対象に行いました。
今回調査は、「終活」を実施する理由やきっかけに加え、昨年の調査と比較して「終活」に対する意識がどのように変化しているのかを調査しました。
調査結果の概要は?
「終活」の実施意向がある人は約7割で、昨年からほぼ横ばいの結果に
「終活」の実施状況を聞いたところ、「意向あり」計(「実施している」(5.8%)と「近いうちに始める予定」(9.1%)、「予定はないが、時期が来たら始めたい」(56.9%)の合計)は71.8%で、昨年2 月実施の同調査と比較してほぼ横ばいの結果となりました
(昨年:69.6%)。
また昨年と同様に、男女ともに年代が上がるにつれて「意向あり」計が多くなり、男性より女性の方が多い傾向がみられました(男性:66.3%、女性:77.4%)。
特に女性60 代は全体と比較して、「実施している」(14.9%)が9.1 ポイント、「近いうちに始める予定」(26.7%)が17.6 ポイント高い結果となっています。
「終活」で今後する予定があること 、 興味があることは?
「家の中の荷物整理 」が 48.1 %でトップ
「終活」で今後する予定があること、興味があることを複数回答で聞いたところ 、「家の中の荷物整理」が 48.1 %でトップ となり 、「財産整理」(31.1 %)、「パソコンやスマートフォンなどのデータ整理」(29 .0%)が続きました。性別でみると、男性よりも女性の方が 「家の中の荷物整理」で約 25 ポイント 高く(男性 34.7 %、女性: 59.6%)、「エンディングノート・遺書の作成」(法的効力はないが、意思を伝えられるものの作成で 18 ポイント高い結果(男性 15.9 %、女性 33.9%)でした 。
また、性年代別にみると、「SNS アカウント・投稿の削除や整理」は男女ともに 20 代で全体より 10 ポイント以上高く(男性 20代: 25.6 %、女性20 代:25.6% )、男性 20 代では「パソコンやスマートフォンなどのデータ整理」も 41.0 %と、全体と比較して10ポイント以上高い結果となりました。
男性 60 代では、選択した項目の数(反応個数)が平均 2.0 と他の性年代と比較して少なく、「終活」の予定や興味は少ない傾向がみられましたが、唯一「パソコンやスマートフォンなどのデータ整理」(34.2 %)は全体より 5 ポイント以上高い結果となりました。
「終活」をする・したい理由は「家族に迷惑をかけたくないから 」が トップ
「終活」をする・したい理由について聞いたところ、「 家族に迷惑をかけたくないから」( 63.9% )が最も多く、次いで「病気や怪我、老化などで寝たきりになった場合に備えるため 」(27.6%)、「自分の人生の棚卸し、整理をしたいから」(20.8%) となり、昨年と同様の順位となりました。
全年代でトップは「家族に迷惑をかけたくないから」(20代:53.8%、30代:69.0%、40代:59.2%、50代:63.0%、60代:71.0%)でした。
年代別にみると、「自分の人生の終わり方は自分で決めたいから」が20代で2 位(23.1%)、30代で3 位(22.1%)にランクインしたほか、40代では「後に何も遺したくないから」(27.6%)が2 位となり、年代ごとに特徴がみられる結果となっています。
性別でみると、「家族に迷惑をかけたくないから」は、女性が男性よりも10 ポイント以上高くなっています(男性:57.2%、女性:69.8%)。また、「病気や怪我、老化などで寝たきりになった場合に備えるため」も、女性が男性より約10 ポイント高い結果となっています(男性:22.5%、女性:32.0%)。
性年代別でみると、男性20代では、「自分の人生の棚卸し、整理をしたいから」( 28.2 %)と「自分の人生の終わり方は自分で決めたいから」(28.2 %)が全体より 5 ポイント以上高くなっています。女性20代では、「葬儀などの希望を家族に伝えるため」(15.4 %)と「話題になっていて興味を持ったから」(10.3 %)が全体と比較して 5 ポイント以上高い結果となっています。
「終活」のきっかけは何か?
「終活」をする・したいと思ったきっかけを聞いたところ、「自分の健康に不安を感じたこと」(18.9%)が 最も 多くなりました。
年代別でみると、20代は「テレビなどのメディアや SNS で見聞きしたこと」(23.1%)、30代 は 「子どもができたこと」(17.7%)、40代は「生涯独身だろうと思ったこと」(23.0%)、50代・60代は「自分の健康に不安を感じたこと」(50代:22.3%、60代:28.4%) がそれぞれトップとなり、年代ごとに違いがみられます。
また、20代では「一人で暮らすことになったこと」(16.7%)が2位、「生涯独身だろうと思ったこと」「就職・転職したこと」(いずれも15.4%) が 3 位にランクインした 点が注目されます 。
「デジタル遺品」の認知は?
故人が遺したデジタルデータやSNSアカウントといった「デジタル遺品」の認知について聞いたところ、「認知」計(「知っている」(17.8%)と「聞いたことはあるが、よく知らない」(29.4%)の合計)は47.2%で、昨年より5 ポイント以上高い結果となりました。
性年代別でみると、女性 50代では「知っている」が 30.6 %、 「認知」計 が 64.9 %で、いずれも全体と比較して10 ポイント以上高い結果となっています。
なお、この調査での「デジタル遺品」の概念は、故人が生前に利用していたパソコンやスマートフォンに保存されたデータや、SNSのアカウント、ネット銀行などウェブ上に保存されたデータのことを指します。
「デジタル遺産」のデータ整理の状況は?
「デジタル遺品」のデータ整理について実施状況を聞いたところ、「実施意向あり 」 計 (「取り組んだ、すでに完了した)」と「取り組んでいる最中(まだ終わっていない)」、「いつかやろうと思っていた(まだ何もしていない)」 の合計)のトップは 、「各種アカウントの ID/ パスワードの整理」(50.5%)で、「パソコンやスマートフォンなどに保存されている写真データの整理」(50.4%) が続いています。
メッセージアプリやSNSの投稿は「すべて削除したい」?
各SNSサービスの利用者に、メッセージアプリやSNSの投稿を遺したいか・削除したいかを聞いたところ、すべての項目で「すべて削除したい」が半数以上となり、最も多いのは「TikTokの投稿」(69.6%)、次いで「Twitterの投稿」(63.7%)が続きました。
一方、最も少ないのは「LINEなどのメッセージアプリの投稿」で、51.3%にとどまりました。また「Instagramの投稿」では、「すべて遺したい」が16.5%と特に多くなりました。
まとめ
「終活」という言葉が定着し始めてから十数年が経とうとしていますが、「終活の実施意向」のある人は約7割で前年と比べてほぼ横ばいということです。
この約7割という数字が高いのか低いのかは議論の分かれるところでしょうが、最近の週刊誌やテレビ・ラジオなどのメディアの取扱いを見ていますと、かなり「終活」が注目されてきている感が否めません。
還暦を過ぎた私としては、「終活」に対して、20代・30代の方も真剣に考え、向き合っていることにある種、驚きを感じたところです。
また、私と同世代である「男性 60代」では、選択した項目の数が他の性年代と比較して少なく、「終活」の予定や興味は少ない傾向がみられながらも、唯一「パソコンやスマートフォンなどのデータ整理」(34.2 %)は全体より 5 ポイント以上高い結果となっていたのには笑ってしまいました!
そして、時代の流れとともに、「デジタル遺産」の登場など、終活の対象の変化も感じるところです。
「デジタル遺産」の取扱いには、下の当職のブログ投稿を参考にしていただければ幸いです。(日本FP協会「エコノミストの視点」を参考)↓
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