2月になりました!2023年の重要なマネーカレンダーは?
みなさん、こんにちは!「家族信託」や「遺言書」など生前の相続対策に特化した取組を行うディアパートナー行政書士事務所です。
新年が明けたと思ったら、あっという間に1月も終わり2月に突入です。時の経つのは早いですね、年齢を重ねるとより一層早くなっている感じがあります(笑)
昨年末の日本経済新聞電子版「お金のトリセツ」コーナーに、今年の家計まわりのスケジュール(マネーカレンダー)が掲載されていましたので確認していきましょう!今回は「2023年のマネーカレンダー」について考えていきましょう!
1月 コロナ特例貸し付け返済が開始
もう2月入りですが、早い人では1月からコロナ特例貸付の返済が始まっています。メディアでもたびたび取り上げられていますのでご存じの方も多いかもしれません。
2020年以降の新型コロナウイルス禍で生活難に陥った人に対し、国が無利子で行った「生活福祉資金の特例貸付」の返済が始まります。通常より簡単な手続きで、しかも給付をスピード重視したため、審査も簡便なものになっていたと聞きます。
この貸付は最大200万円を借りることができました。早い人では1月から返済が始まっていますので、たとえ無利子とはいえ負担は重くのしかかってきます。
生活再建途上の住民税非課税世帯などに対しては返済免除の制度もありますし、返済を先延ばしする返済猶予の制度もありますがそれには必要な手続きがでてきます。返済に不安を感じる方は、早めに窓口となった社会福祉協議会に相談をしてみましょう。社会福祉協議会もマンパワー不足が報じられていますので、早めに相談することをお勧めします。
1月 電気・ガス料金補助開始
昨年使用分の利用明細を見た時、電気・ガス料金が以前に比べて高くなり、驚いている方も多いのではないでしょうか。
高騰する電気・ガス料金に対する政府の負担軽減策が1月使用分から始まります。この負担軽減策では、標準的な家庭で8月使用分まで電気代が月2800円、都市ガス代が900円安くなる計算となります。手続きは不要で自動的に値引きが行われます。
2月以降の請求書で確認していきましょう。しかし、一方で電力大手では既に4月からの規制料金の値上げを経産省に対して申請しているところもあります。
この値上げが認められれば、およそ3~4割もの大幅な値上げとなるようです。補助額よりも値上げの方が大きくなることは必至ですが、電力会社が準備している節電ポイントなども活用し、節電癖を付けたり、省エネ家電に買い替えたりして準備を進めることも必要かもしれません。
1月10日、全国旅行支援再開
旅行代金割引と地域クーポンがセットになった観光需要喚起策が1月10日から再開されました。割引率は前回より下がり1人1泊あたり最大7000円の支援となります。内容的には、旅行最大20%オフ(上限は交通費付き5000円・その他3000円)とクーポン平日2000円・休日1000円がつきます。
予算がなくなり次第終了ということですので、平日かつ自治体独自の上乗せ補助があるところを旅行先として選ぶなどして、早めに賢く活用したいものです。
2月 マイナポイント付きマイナンバーカード作成期限
最大2万円分の特典、マイナポイントがもらえるマイナンバーカードの作成期限が到来します。2022年9月末→12月末→2023年2月末と延長を重ねてきましたが、「これが最後」(松本剛明総務相)といわれています。
自分たちの税金が原資の2万円を回収するため、手続きを行っていない人は忘れずに作成手続きを行いましょう。カード作成の期限延長に伴い、もともと今年2月末が期限だったマイナポイント自体の申請(カード作成後の買い物等で最大5000円、健康保険証としての利用申し込みで7500円、公金受取口座の登録で7500円)はさらに後ろ倒しになる見込みです。
カードさえ手元にあればマイナポイント申し込みの作業はネット上で日付が変わるギリギリまで可能ですが、例えば子ども用の公金受取口座の開設など時間のかかる手続きもありますので、早めに手続きしましょう。
政府が掲げる「2023年3月末にほぼ全国民」の普及目標には未達でも社会のマイナ化は着実に進んでいます。4月以降、医療機関における「マイナ受付」対応は義務化されます。厚生労働省は4~12月の期間限定で従来型の健康保険証を利用した場合、受診料に追加負担を上乗せする方針を示しています。⇒実際、どのような運用になるのかはまだ見えてきていません。
4月 デジタル給与の解禁
労働基準法が改正され、企業は電子マネーやスマホの決済アプリを利用してデジタルマネーで給与を払うことができるようになります。
労働者の同意が必要で口座残高の上限は100万円の設定です。「PayPay(ペイペイ)」や「楽天ペイ」などの参入が見込まれますが、少なくとも月1回手数料無料で現金を引き出せるようにするなど、厳しい条件がつけられていて、参入業者は限られるのではないかという見方もあります。
デジタルマネーで給与を受取る労働者はチャージの手間なしで給与を直接キャッシュレス決済に充当できるようになります。
4月 所有者不明土地等に関する法整備
日本の国土の20%以上にも及ぶとされる「所有者不明土地」問題の解決に向け一連の法改正が動き出します。発生予防と利用円滑化、2つの柱に沿って関連法が見直されることになります。
まず今年4月に共有制度や管理制度に関連する民法に細かい見直しが加えられますが本番は1年後の実施となります。その本番とは、来年2024年4月に始まる相続登記の申請義務化です。
不動産を取得した相続人は取得を知った日から3年以内の登記申請が義務化されます。この制度により、これまでのように田舎の不動産を「コスト倒れになるから」と放置することはできなくなります。
4月はほかにも、こども家庭庁の新設、雇用保険料0.2%の引き上げなどのイベントが予定されています。
6月 ガソリン代補助終了へ
2022年1月に始まったガソリン代補助が6月に終了になります。現在は1リットル当たり35円を上限に、ガソリンの全国平均価格が170円程度になるよう差額分を補助金で補塡しています。
原油価格の落ち着きを受け、今年1月から5月にかけて補助上限を月2円ずつ25円まで段階的に引き下げていきます。6月以降の対応について、経済産業省は再度その時点で発表するとして補助の終了も視野に入れています。
10月 インボイス制度導入
消費税のインボイス(適格請求書)制度が導入される予定です。インボイスは商品やサービスの買い手に対して売り手が発行する書類で、消費税の適用税率や税額を記載する制度です。
買い手が仕入れ時に支払った税額を差し引く「仕入れ税額控除」を利用するためにはインボイスが必要になるため、これまで免除されてきたフリーランスなどの小規模事業者も対応が必要になってきます。3年間は納税額が少なくなるなどの負担軽減措置が加わりましたが、インボイス制度自体は始まりますので早めに準備していきたいものです。⇒インボイス制度運用の動向については今後も注視していく必要がありそうです!
10月はほかに、数少ない値下げニュースの一つとしてNHKの受信料値下げが予定されています。値下げ幅は約1割と過去最大となります。地上波だけ見られる「地上契約」は月125円安の1100円、BS放送も見られる「衛星契約」は月220円安の1950円となります。
12月 従来型NISA終了
2023年度税制改正で固まった新しい少額投資非課税制度(NISA)が話題になっていますが、そのスタートは2024年1月からです。
それまでは従来型の「一般NISA」「つみたてNISA」が存続します。2024年から新たに導入される1800万円が上限の非課税保有限度額(生涯投資枠)とは別枠で管理されますので、資金に余裕のある人は例えば一般NISA120万円と、2023年で廃止される子ども名義での「ジュニアNISA」80万円の上限額合算で200万円も「自分の非課税枠」を拡大させることも可能となります。
ちなみにNISAは2023年から18歳からの利用が可能になります。「非課税枠をムダにしないで活用していく」という考え方も重要になります。
無論、iDeCoをまだ利用されていない人はiDeCoの活用も視野に入れていきましょう!
通年 まだまだ値上げが続くか?
最近のメディア報道をみますと、まだまだ「値上げラッシュ」が続いていきそうな気配です。再値上げというような傾向も出てきています。
公的年金もマクロ経済スライドの運用で受給額が抑えられるようですので、まずは「労働者の賃上げ」、しかも物価上昇率を上回るようで賃上げ率が期待されるところです。
2023年はどのような家計まわりになるのでしょうか。よい1年になることを期待したいと思います。