2023年の家計を考える!年間収支を把握し物価高に備え

みなさん、こんにちは!「家族信託」や「遺言書」など生前の相続対策に特化した取組を行うディアパートナー行政書士事務所です。

1月も下旬、今年も1ヵ月が過ぎようとしていますね。昨年からの引き続きではありますが、今年はまだまだ値上げラッシュが続きそうですね~。

さて令和4年12月26日付日本経済新聞電子版「2023年に備えるマネー戦略」に「年間収支の把握」についての記事が掲載されていましたので、それを参考に、今回はまだまだ続きそうな値上げラッシュに備えるための「家計収支の見える化」について考察をしてみましょう。

2022年は普通に暮らすと赤字になる年だった?

2022年は数十年ぶりに家計に激変があった年ではなかったのでないでしょうか。大幅な物価上昇が通年で家計を直撃した影響は思った以上に大きいものがありました。

2021年は秋以降には「少し値上げがあったかな?」というくらいの感じでしたが、2022年に入ってからは、ロシアのウクライナ侵攻なども影響して、明らかに1年を通じた値上げが続き、物価上昇の年を印象づけることになりました。

仮に3%の物価上昇がみられたとすれば、必要な生活コストが3%アップしたということになります。当たり前のようですがこれは家計の黒字幅を縮小させたり、赤字転落をさせたりするだけのインパクトを含んでいます。

それこそ普通に暮らしているだけで、何か大きな支出はしていなかったとしても、赤字になるか貯金を続けるのがしんどくなるというのが、2022年の家計収支ではなかったでしょうか。

家計に対して、昨年、どれだけ深刻な影響があったのか「2022年の収支」を見える化してみることにしましょう。あまり実感していないという人も、実は赤字状態に陥っていることもあるかもしれません。

「2022年の収支決算」実は簡単に把握できる

それでは、2022年の収支決算をできるだけシンプルにつくる方法です。

最低限必要なものは「源泉徴収票」と「銀行預金通帳(給与振込口座)」です。

資産形成に他の口座を用いている人は「貯蓄用の銀行預金通帳」「投資用の証券口座(個人型確定拠出年金=iDeCo、等を利用している場合はその口座)」の残高が分かる資料も用意してください。

シンプルに見れば、

・1年間の年収=源泉徴収票
・1年間の収支=銀行預金通帳(給与振込口座)
と考えられます。

源泉徴収票は12月以降、年末調整後に会社から渡されるはずです。給与振込口座の銀行預金通帳については「2021年12月末」の残高と、「2022年12月末」の残高を比較します。

お金の流れを簡単な式であらわせば、

(2021年末の残高)+(2022年の収入)-(生活の支出すべて、税・社会保険料)=(2022年末の残高)

ということになります。

このとき、(2021年末の残高)<(2022年末の残高)となっていれば、1年間のやりくりはプラスであったということになり、(2021年末の残高)>(2022年末の残高)となっていたら、1年間のやりくりは残念ながらマイナスだったということになります。

可能ならもう2021年の収支と比較し、「年収の増減」「年間収支の増減」をチェックしてみてましょう。

積立預金、積み立て投資をしている人は、証券口座やiDeCo、少額投資非課税制度(NISA)口座の合計金額を含めてみましょう。それぞれ「2021年末」と「2022年末」を比較し、プラスになった分は2022年の資産純増として数えることができます。

正確に分からない場合でも、1万円単位で分かればOKです。

すでにアカウントアグリゲーション機能のある家計簿アプリを導入している人なら、アプリが勝手に年間収支を把握してリポートをしてくれるかもしれません。情報はアプリごとにことなりますが、利用できる便利な機能はフル活用してみてください。

収支悪化を「それ以外」の情報から知る

今、紹介した簡単な年間収支の計算は、実際の電気代や食費を計算しなくても導き出せるのがポイントです(実は年収が分からなくても出せる)。

昨年1年間の変化を確認したいのは「年収の増減」と「支出の増減」です。年収は大差がないか若干の増加くらいであれば、税や社会保険料についても大幅な負担増にはなっていないはずです。ということは、1年間の資産増減の主たる要因は「日常生活費や固定費で消えていった分の増減」ということになります。

例えば「以前は年20万円くらいは自然増だったのが、今年はほぼトントンで終わろうとしている」という家庭があったとすれば、月1.6万円くらいの負担増があったということが見える化されたことになります。

電気代やガス代、ガソリン代などの値上げ、食品を中心とした値上げなどを、毎日家計簿につけなかったとしても、預金通帳の残高が、実際に家計に及ぼした影響を浮き彫りにしてくれます。

多くの家庭では、2022年の年間収支は厳しいものとなっているのではないでしょうか。

2023年もすでに1ヵ月が過ぎようとしています。値上げラッシュが続きそうな2023年に備えるためにも、2022年の年間収支決算をざっとチェックしてみてはいかがでしょうか。

ちょうど確定申告の時期とも重なりますので、チェックするには良いタイミングです。しっかりチェックした上で、家計を引き締めていくことも必要かもしれません。

自動引き落としの資産形成効果、2023年も継続を

日本経済新聞の記事で、最後にチェックを促しているのは、家計がプラスであった場合の要因分析についてです。

「前年比プラス」ないし「前年水準の維持」となっているかをチェックしてみることを勧めています。

昨年は50万円資産形成できていた家庭が今年も50万円できたり増やせていたりしたとしたら、その多くは自動引き落としされている制度のおかげではないでしょうか。

物価高で家計は厳しくなったにもかかわらず積み立てを中断しなかったのは大変だったと思いますが、自動引き落とし(自動積立)の効果が出ているともいえます。

先取りで積み立てをしつつ、残された手取りの範囲でがんばってやりくりしたからこそ、継続的に残高が積み上げられたわけです。これこそが自動化(自動引き落とし)の価値だといえるでしょう。

財形貯蓄や社内持ち株会といった社内制度、メインバンク経由で行う積み立て定期預金や積み立て投資信託、税制優遇のあるつみたてNISAやiDeCoといった自動的に引き落とし、積み立てされる制度は2023年もできる限り継続していきましょう。

NISAについては2024年に制度変更がありますが、2023年は現行制度のまま積み立てを行うことができます。拠出額も2024年以降のNISAと分けて管理されますので、できる限り継続したいところです。

将来の必要額も物価高で上方修正になりますから、目の前の出費増を理由に積み立てを止めないことが肝心です。本当は増額も検討したいところですが、2023年はまさに正念場となりそうな年です。

まとめ

今年もまだまだ値上げラッシュが続きそうです。ウサギ年がゆえ物価が飛び跳ねる感じにならなければありがたいのですが、どうなるのでしょうか。

政府では経営者側に給与アップを要請していますが、どのような動きになるのかはまだ見えてきません。

自衛策として「年間収支を把握」し、「家計収支の見える化」を図ったうえで、対策を考えていきましょう。時期的には「確定申告の時期」ともリンクしますので取組みやすいかもしれません。

「家計収支の見える化」とともに、口座の見直し、サブスク契約の見直しなどに着手することも大切かもしれませんね。

ディアパートナー行政書士事務所では、ファイナンシャルプランナーとして「家計」などに関する相談にも応じておりますのでお気軽にお問い合わせください。

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