高齢者施設へ転居、自宅貸しで「空き家」回避の工夫は?
みなさん、こんにちは!「家族信託」や「遺言書」など生前の相続対策に特化した取組を行うディアパートナー行政書士事務所です。
前回ブログに引き続き、「空き家対策」について考えていきます。ニュースソースは、2023年9月2日付日本経済新聞電子版「住まい」から 「高齢で転居、自宅貸し「空き家」回避 初期費用に注意」です。
高齢者施設への転居の場合は?
高齢者が老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)や有料老人ホームなどに転居して、自宅が誰も住まない「空き家」となるケースが発生することがあります。
一般的に誰も住まない家は傷みやすくなります。他人に貸すことができれば、家が傷みにくくなる上、家賃収入を得られ、家計にもプラスになります。今回は高齢者が自宅を貸すための手順や注意点をまとめてみます。
空き家対策に詳しいファイナンシャルプランナー(FP)の平井寛さんは「思い入れのある家を手放したくないという人は少なくない」と話します。
子どもが自宅を持っていると、老人ホームなどへの転居を機に自宅に誰も住まなくなってしまう状況になりやすくなります。生きている間に売って老後の資金にするのが合理的だと分かっていても、実際には踏み切れない人は多いといいます。その場合、自宅を賃貸するという選択肢も浮上します。
自宅を貸す基本的な手順は現役世代となんら変わりません。まずは自宅周辺で条件が近い物件の家賃相場を確認。そのうえで地元の不動産業者に実際に貸す場合の家賃やリフォームの必要性などを相談します。条件がまとまれば入居者の募集をしてもらいます。
最初に確認したいのが自宅に賃貸物件としての魅力がどの程度あるか、という点です。
都市部や駅が近いなど立地が良い物件なら、借り手を見つけるのは比較的難しくはありません。この数年の地価の上昇などで、ファミリー向けの賃貸物件は全国的に需要が旺盛なためだといいます。一方、通勤圏から大きく離れている地域では借り手を見つけにくいことも多いようです。
時期によって需要に波がある地域もあります。例えば大企業の地方拠点がある地域では2〜4月に契約が集中します。人口の少ない地域は賃貸物件が多くないため、「意外と借り手が登場しやすい」(空家・空地管理センター代表理事の上田真一さん)といいます。
さらに物件の状態も重要なポイントになります。1981年以降は震度6強〜7の揺れでも倒壊しない「新耐震基準」が適用されています。しかし、それ以前に建てられた建物だとこれを満たしていないことがあります。その場合は借り手が見つかりにくかったり、家賃を大きく下げる必要が出てきたりするそうです。築年数がたっている場合は耐震診断が必要になることもあります。
家賃相場や需要については不動産情報サイトを見れば、ある程度自分でも調べられます。情報を集め、より具体的に検討する段階で不動産業者に相談するのがスムーズだといいます。実際に家をみてもらい、想定される家賃や必要となるリフォームの内容などについて確認する手順を踏みます。
収支計画は慎重に検討を!
この段階で慎重に考えておきたいのが収支計画だといいます。
主な収入が年金の世帯では大幅な「赤字」を出すと、その後の生活費に影響してしまいまし。リフォームや使っていた家具の処分などの費用と不動産会社に払う手数料や税、期待できる家賃、貸す期間といった条件を設定した上で、何年で費用を回収できるかのメドを立てておきたいものです。
特にリフォームは金額が大きくなりやすい項目です。内容は様々ですが、一般に戸建て住宅の場合、壁紙の張り替えなどの内装や外壁塗装、洗面台やトイレの修繕は欠かせないといいます。
「少なくとも200万円はかかると考えた方がよい」とFPの大内優さん。台所や風呂場などの水回りも対象にすると350万〜400万円といった金額になることもあるそうです。
例えば水回りも含めたリフォームに350万円かかったとします。家賃が東京近郊で多い価格帯の月約10万円とすると、家賃だけで回収するには単純計算で3年かかります。これが地方に多い約5万円に下がると、回収までの期間は6年に延びることになります。
リフォームにお金をかけることは家賃の水準を上げ、借り手を見つけやすくすることにつながります。
ただし、長く貸す前提でない場合は慎重に考えた方がよさそうです。家が傷むのを避けるのが主目的ならば、投資回収よりも大きな赤字を避けることを優先する考え方もあります。
将来、自身や家族が住む場合は「定期借家」を
将来、自宅に戻ることや子どもが住むことを視野に入れるのであれば、賃貸契約は「定期借家」にするのが基本となります。
通常の契約では借り手の退居時期を決められず、借り手優位の状況です。定期借家の賃貸契約を結べば、2年や3年といった契約期限が来れば借り手は必ず退居することになります。
定期借家は通常の契約より家賃は下がりやすくなりますが、将来の計画が立てやすくなるメリットがあります。自宅の持ち主が亡くなり相続が発生した場合も、家の扱いについて選択肢を広げやすいことにもつながります。
借り手を見つけるのが難しい、費用が多くかかるといった場合には、空き家のままで家の傷みを抑えるのも一案だといいます。換気をして水回りを使い、庭の手入れをするといったことは業者に任せる選択肢もあります。
ニュースソースは以上です。
空き家対策に詳しいFPの平井寛さんは知人です!
この記事の冒頭で、空き家対策に詳しいファイナンシャルプランナー(FP)の平井寛さんが登場しましたが、この平井さん、私の知人です。私も属している「相続トータルサポート」グループの代表であり、「一般社団法人 相続トータルサポート関西」の代表でもあります。
この記事で平井さんの名前を見つけて、本人に連絡したところ、「実家じまい」の本を出版した関係で、取材を受けて新聞に載ったようだと話されていました。
この平井さん、日本FP協会のセミナー講師を務めることも多く、昨年、松本市でセミナーが開催されて訪問された時に一緒にランチさせていただきました。
今年も4月に大阪で一献傾け、来月10月も松江でお会いすることになっています(笑)
下の画像は、大阪での1シーンです↓
相続のお悩みは「専門家に相談」を!
空き家の問題をはじめ、相続のお困りごとは、ぜひ相続の専門家に相談することを強くおススメします。なぜならば、皆さんが考えている悩み事のウラにはもっと大きな課題がいくつも隠れている可能性があるからです。
相続に関する課題を総合的に考え、その上で有効な対策を早いうちから施していくことが非常に大切になります。
キチンと相続の専門家、とくに総合的な視点をもって有効な相続対策を提案できる専門家にご相談することが重要になります。
その点、当事務所では、この記事にも登場する「空き家対策に詳しいファイナンシャルプランナー 平井寛さん」とも連携しながら相談対応にあたることも可能ですし、全国の「相続トータルサポートチーム」からのサポートを受けることも可能です。したがって、地方にいながら全国レベルのサービスを提供することが可能となります!
ディアパートナー行政書士事務所では、空き家対策をはじめ終活全般のご相談のほか、家族信託や遺言など相続全般のご相談にも対応し、随時受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせ下さい。
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