東京オリンピック「観客あり」の意見強まる?

 ディアパートナー行政書士・FP事務所 代表の瀧澤です。

 今年7月から開催が予定されている東京オリンピックについてですが、開幕まで2か月を切り、いよいよ何らかの判断をする時期が近づいています。

 新型コロナウイルス変異株の感染が全国的に拡大しており、現在、医療体制はひっ迫している状況にあります。

 東京オリンピック・パラリンピックは予定通り開催される予定で準備などは進んでいるのですが、(無観客を含め)「観客数の上限」を6月中に判断すると発表されていますので、来月には一定の方向が示されるものと思います。

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 海外メディアや日本国内の世論調査を見て見ましても、「開催しない方が良い」という意見が多いようですが、どうなるのでしょうか?時間的な余裕は全くなくなっています。

 IOC(国際オリンピック委員会)のジョン・コーツ副会長は5月21日の会見で、例え開催都市が緊急事態宣言を発令している場合でもオリンピックは開催されると述べました。

 コーツ副会長は、21日のブリーフィングで「緊急事態宣言中に、5つのスポーツのテストイベントを開催することに成功した」ことを強調しつつ、「アスリートと日本の人々の安全と安心を守るために私たちが実施している計画はすべて、可能な限り最悪の状況に基づいている」と説明したとのことです。

 そのうえで、緊急事態宣言中であっても大会を進行させるかどうかについては、「もちろん答えはイエスだ」とオリンピックを開催する意向を示しました。

 オリンピック開催に関しては、日本で中止を求める声が増えている。コーツ副会長は、そういった日本での多くの世論調査についてまったく心配していないと述べています。

 逆に、日本のメディアでは、東京オリンピック・パラリンピックは、もはや「大会中止決定のXデーはいつか」だけが話題となっている感が強いのですが、今も競技会場の「仮設観客席」などの整備が着々と進められています

有明アーバンスポーツパークの仮設観客席設置工事(R3.5.23信濃毎日新聞)

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 新聞記事画像でみて、ちょっとビックリ(もう全部完成しているものと思っていたため)したんですが、観客を入れての開催となれば、突貫工事で整備しなければ、開催日までに間に合わなくなりますし・・・。難しいところですね!

 今週の報道では、今、焦点となっている観客数の上限に関し、無観客を回避し、一定の観客を入れて開催すべきだという意見が、政府や大会組織委員会で強まっているということです。

 新型コロナウイルスの感染状況悪化で、関係者の間では「無観客やむなし」の認識が広がりつつあったようですが、会場での感染対策は可能だとして「観客あり」に傾いているようです。

 観客の規模は、感染状況やイベント上限規制の動向を踏まえて6月中に判断されるようです。観戦で人の往来が増えることへの懸念もあり、会場外での対策も求められそうです。急速に感染状況が悪化した場合に備えて、最後まで「無観客」も選択肢からは外さなようですが・・・。

 関係者によると、菅首相は観客を入れて開催したい意向で、官邸筋は「観客を入れる方策を検討している」と語っています。

 開催準備で中心的な立場にある関係者(って組織委員会の偉い方ですか?)は、「無観客の議論は通り過ぎ、どこまで観客を入れるかが検討の主流になっている」と述べています。

 観客を一定の上限でいれる場合には、販売済みのチケット購入者を対象とした再抽選が必要になるとみられています。こうした関連の手続きを考えると、時間的な余裕は全く残されていません。

 私も3つの競技で、決勝・表彰式の観戦チケットを保留していますが、私たち観客には、ワクチン接種は間に合いそうにもありませんので、「あまり積極的に観戦したくないな~」というのが正直な気持ちです。再抽選をする際に、手を降ろしてチケット代金の払い戻しを受けた方が得策なのではないかと考えています。

 オリンピック期間中の都内ホテルも、2020年とは違って、すごく弱気な価格設定・条件設定となっていますので、宿泊キャンセルも通常通り、4日前まではOKになっていますので、ホテル予約の方は、観戦チケットの成り行き次第といったところでしょうか。

 それにしても、ITの進展は、こうしたオリンピックチケット対応にも大きな流れを生じさせていますね。

 1998年に開催された「長野冬季オリンピック」では、チケット予約は、「専用申込ハガキ」か、「チケットぴあ」の店頭、または電話予約して入手する「紙チケット」でしたので、もしも、今のように「観客数」について開催直前までゴタゴタしていたら、当時ならとても開催運営できませんでしたね~。

長野オリンピック公式マスコット「スノーレッツ」

 1998年当時ですと、まだ携帯電話(当然ガラケーです!)を保有している人も少なかったのですから無理はないかもしれませんね。いずれにしても「IT技術の進展」により、こうした対応も可能になってきているのです。

 まもなく6月ですから、近いうちに「観客数」の議論にも終止符が打たれるのでしょうが、さて、どのような結末になるのでしょう。

 

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