働き甲斐と収入の満足度、年齢が上がるほど高くなる?
みなさん、こんにちは!「家族信託」や「遺言書」など生前の相続対策に特化した取組を行うディアパートナー行政書士事務所です。
シニアの研究を専門とする「100年生活者研究所」が実施したアンケート結果によると、「働き甲斐」と「収入」の満足度について、年齢が上がるにつれて、その満足度が高くなっていくという結果が出ています。どのように考えたらよいのでしょうか?
日本経済新聞関連の情報はココ⇒ https://www.nikkei.com/live/event/EVT240325004
「働き甲斐の満足度」、「収入の満足度」ともに、客観的な尺度ではなく、自分で満足できうる仕事や職種、または収入額という極めて主観的な尺度での判断になりますので、シニアの満足度が高くなる傾向になるのは分かるような気もしますが、詳しくみていきましょう。
シニアの仕事のやりがい
やりたいと思える仕事に就いている人は年齢が上がるにつれて多くなるというアンケート結果が出ていますが、シニアの働き方や働き甲斐について考えてみます。
高齢化社会が進む中、シニアの働き方や働き甲斐が注目されています。件のアンケート結果によれば、年齢が上がるにつれて「やりたいと思える仕事に就いている」と答える人が増えていることが明らかになりましたが、 この結果は、シニアの仕事に対する姿勢や価値観の変化を反映していると考えられます。
シニア世代が仕事にやりがいを感じる要因として、経験とスキルの活用が挙げられます。 多くのシニアは長年の職業経験を通じて培った豊富な知識とスキルを持っています。 この経験を生かせる仕事に就くことで、自身の能力を発揮できる機会が増え、やりがいを感じることができます。 さらに、これまでのキャリアの中で培った人間関係や信頼も、仕事のモチベーションを高める要素となります。
次に、シニアがやりたい仕事に就いている理由として、自身のライフステージの変化が関係しています。 若い頃は経済的な安定や家族の養育が主な動機となり、仕事選びに制約があることが多いですが、子供が独立し、経済的な負担が軽減されると、自分の興味や関心を重視した仕事選びが可能になります。 このようなライフステージの変化により、シニアはより自分の好きな仕事に就くことができるようになるのではないでしょうか。
また、シニアの働き方の柔軟性もやりがいに寄与しています。 近年、多くの企業が柔軟な勤務形態を導入し、シニアが自分のペースで働ける環境を整えています。 例えば、週数日のパートタイム勤務や在宅勤務が普及し、シニアは自分の健康状態や生活スタイルに合わせて働くことができます。 これにより、無理なく仕事を続けることができ、長期的な働きがいを感じることができるのでしょう。
さらに、シニア世代は社会貢献や地域活動にも積極的に参加することが多く、その中で仕事のやりがいを見出すことがあります。 ボランティア活動や地域のコミュニティ活動を通じて得られる達成感や感謝の気持ちは、金銭的な報酬以上の価値を持つことがあります。 こうした活動を通じて、シニアは社会とのつながりを感じ、自己実現を図ることができます。
こうしたシニアの働きがいを支えるためには、社会全体の理解と支援が必要です。 企業はシニアの特性を理解し、適切な仕事の提供やサポート体制を整えることが求められます。 また、政府や自治体もシニアの就労支援や再教育プログラムを充実させることで、シニアが安心して働ける環境を作り出すことが重要です。
このことから、シニアの仕事のやりがいの満足度は、経験とスキルの活用、ライフステージの変化、働き方の柔軟性、社会貢献活動など、様々な要因が複合的に影響していますといえます。
シニアの収入への満足度
前述した働き甲斐と同様、収入について満足している人も年齢が上がるにつれて多くなるというアンケート結果が出ています。これについてはどのように考えたらよいのでしょうか。
年齢が上がるにつれて収入に満足している人が増えるというアンケート結果は、シニアの生活や働き方の変化を反映していると考えられます。 シニアの収入満足度が高まる理由について考えていきます。
シニア世代が収入に満足している背景には、キャリアを通じて得た安定した収入があると考えられます。多くのシニアは、長年の勤続により昇進や昇給を経験し、定年を迎えるまでに比較的高い収入を得ていることが多いと考えられます。このような職業人生の中で積み重ねてきた収入の安定性が、シニア期における収入満足度の高さに寄与しているといえます。
次に、シニアの収入満足度が高まる理由として、生活費の変化が挙げられます。 多くのシニアは、子供の教育費や住宅ローンなどの大きな支出を完了しているため、経済的な負担が軽減されていることが多いのが実態です。 生活費が減少することで、現役時代の収入よりも少なくても、満足度が高まる傾向があります。 実際、定年後のシニアは、年金や退職金、貯蓄などを活用しながら生活することで、十分な生活水準を維持している場合が多いのです。
また、シニアの収入満足度が向上する要因として、ライフスタイルの変化も影響しています。 若い頃は、家族のために高収入を求める傾向が強い一方で、シニアになると、自分自身の趣味や健康維持に時間とお金を使うことができるようになります。 このようなライフスタイルの変化により、収入の使い道が多様化し、自分の満足感を高めることができます。
シニアは退職後も再雇用やパートタイムで働き続けることが多いのではないでしょうか。 これにより、現役時代の収入と年金を組み合わせた収入が得られ、経済的な安心感が高まります。 特に、趣味や興味を活かした仕事に就くことで、収入以上の満足感を得ることができるのです。 このような働き方の柔軟性も、シニアの収入満足度を高める要因となっています。
社会の支援制度の充実もシニアの収入満足度に影響を与えています。 例えば、年金制度や医療費の助成、シニア向けの割引制度などが整備されていることで、シニアの生活が経済的に支えられています。 これにより、シニアは収入が多少減少しても、安心して生活を送ることができ、収入に対する満足度が高まります。
シニアの収入満足度を向上させるためには、社会全体での支援が重要になります。 企業はシニアの再雇用や働きやすい環境の整備に努め、政府や自治体は年金制度の強化やシニア向けの支援策を充実させることが求められます。 これにより、シニアが安心して生活できる環境を整え、収入満足度をさらに高めることができるのではないでしょうか。
このように、シニアの収入満足度が高まる背景には、キャリアを通じた安定収入、生活費の軽減、ライフスタイルの変化、働き方の柔軟性、そして社会支援の充実が複合的に影響しているといえます。
働き甲斐と収入の満足度を高めるには?
極めて主観的な判断になる「働き甲斐と収入の満足度」ですが、「働き甲斐」・「収入」とも満足度が高ければ、それは「勝ち組シニア」といえるのではないでしょうか。
こうした勝ち組シニア層になるためには、計画的なキャリア構築、柔軟な働き方への適応、終身学習、人間関係の構築、経済的計画、そして健康管理といった多岐にわたる要素が重要になってきます。 シニアを迎える前から、これらをバランスよく実践していくことで、シニア期においても自分の判断基準上ですが、やりがいのある仕事と満足できる収入を得ることができる可能性が広がるといえます。
私の場合、「働き甲斐の満足度」は非常に高いものの、「収入の満足度」については、まだまだ高められるのではないかと考えています。・・・とはいえ、「人生の思い出づくり」の時間を削ってまでは収入を高めたくありませんので、この辺もバランス感覚なのでしょうね。人それぞれとも言えますが(笑)