健康長寿には「株式投資」!?

みなさん、こんにちは!「家族信託」や「遺言書」など生前の相続対策に特化した取組を行うディアパートナー行政書士事務所です。

令和4年12月4日付日経ヴェリタスに「フレイル(加齢による虚弱)」や「認知症」を予防しながら「健康長寿」を手に入れる手掛かりのような記事が掲載されていました。【出典:人生100年こわくない・投資力を磨こう(岩崎日出俊)健康長寿もたらす!? 株式投資の効能から】

そんな手掛かり、それは「株式投資」だといいます。シニアの活用術として考察してみましょう。

株式投資は情報の入手・分析、投資判断など、人間の頭脳をフル回転させるらしい

人生100年時代といわれ始めて、実際に平均寿命も年々伸びています。長寿とはいえ、人生の終盤を「寝たきり」や「認知症」で過ごすのは大変辛いものがあります。

2016年の厚生労働省調査によりますと、健康寿命は男性72.1歳、女性74.8歳となっています。平均寿命と比べてみると意外に短いことが分かります。

同年(2016年)の平均寿命(男性81.0歳、女性87.1歳)に比べてみると、それぞれ約9年、約12年の差が存在しています。実はこの差は2001年調査からの15年間でほとんど縮まっていないといいます。

日本人の健康寿命は世界でもトップレベルにありますが、それでも男女ともに10年前後の不健康で自立が脅かされている期間があります。

健康寿命を阻害する主な要因としては、認知症、脳血管障害、高齢による衰弱(フレイル)などがあり、これらを予防していくことこそが健康長寿につながるといいます。

東京大学高齢社会総合研究機構などが千葉県柏市の協力を得て約5万人を対象に実施した調査の結果によると、毎日積極的に歩くといった「運動習慣」と、文化活動やボランティア活動などを通じ「人と付き合うこと」がフレイル防止に役立つということです。

「運動習慣」がないとフレイルのリスクは2倍に高まるといいます。また「独り閉じこもり」、「社会との接点が薄い人」に至ってはフレイル・リスクが6倍に増加するのだそうです。

東京都健康長寿医療センター研究所の調査結果でも、①頭を使う、②運動する、③社会参加する というのが、フレイル予防・改善に役立つとしています。

車乗り入れ禁じたドイツのある街

ドイツのフライブルク市では、市の中心部から直径700メートルの範囲で乗用車の乗り入れが禁止されているそうです。乗り入れ禁止区域の入り口には無料駐車場を多数整備し、郊外から車で来た人は駐車してから路面電車で市内の目的地へと向かうのだそう。

フライブルク市では1960年代、マイカー人口が急増し、街の中心部で交通渋滞が深刻化した経過があり、排ガスによる大気汚染や酸性雨による樹木の枯死が問題となりました。そこで1970年代に市の中心部への車の乗り入れを禁止したのだそうです。

この措置は思いも寄らぬ効用を生みました。人々が歩くことが増え、市民の健康が増進しただけでなく、商店街の売り上げも2~3倍に増えたといいます。

実はフレイルの問題は高齢者に限りません。中年層(35~64歳)も高齢予備軍であり、日本では、その中年層も歩くことが少なくなってきています。

特に日本の地方都市の場合、市の中心部がシャッター通りとなってしまい、人々は郊外のショッピングセンターに車で行くことが多くなっています。

郊外のショッピングセンターへ車で行って、車で自宅に帰るという行動の結果、1日に500メートルも歩かないという人も増えてきているといいます。日本の地方都市がドイツ・フライブルク市から学べることは多いようです。

ドイツのフライブルク市では環境問題に取り組んだところ、健康長寿という思わぬ効用が生まれました。

フレイル予防に「株式投資」?

この記事では、高齢者や高齢予備軍が行う「株式投資」も、もしかするとフレイル予防の観点から思わぬ効用を生むかもしれないと提言しています。

「株式投資」においては、経済情勢や投資候補先の経営状況など幅広い情報が有用となります。会社の財務諸表を読み込み、将来キャッシュフローを予測し自分なりの適正株価を算出してみる――などなど。

つまり投資をするということは、「情報の入手」、「分析」、「判断」、そして「判断の評価」といった各局面において、「頭を使う」どころか、これをフル回転させることを意味しています。

また記事では、「株式投資」は「感情のコントロール」にも役立ちそうだとしています。

高齢になってくると、キレやすくなるとか、時に暴走老人とやゆされるが如く世間から疎まれるケースも出てきます。結果、「社会との接点が希薄」になってしまう恐れがあります。

しかしながら株式投資の世界に身を置くことで、自然と感情コントロールを身につけるようになるといいます。というのも感情に左右されることは即、失敗につながるからです。

自分自身に正直になれるか

伝説のファンドマネージャー、ピーター・リンチによると、投資家として成功するには、「忍耐強さ」、「自主性」、「耐久力」、「謙虚さ」、「失敗を認める強さ」が必要だといいます。ウォーレン・バフェットが師と仰いだフィリップ・フィッシャー(1907~2004年)によれば「自分自身に対して正直になれるかどうか」がポイントになります。

さらに「人と付き合うこと」「社会参加すること」といった側面から株式投資を見てみると、東京証券取引所や名古屋証券取引所など全国の取引所ではセミナーやイベントが頻繁に開催されています。

大学の社会人向けセミナーなどでは株式投資に役立つ金融や経済を学ぶことができます。カルチャーセンターで知り合った仲間たちと毎週クラスが終わった後、軽食を取るのが楽しみだという人も多いといいます。

さて、それでは「歩くこと」「運動すること」はどうでしょうか。これはさすがに意識して歩くことを実践しないことには始まりませんが、株式投資は座ってパソコン画面を眺めるだけで完結するものではありません。

フィリップ・フィッシャーによれば、株式投資を成功に導くにはできるだけ生の情報を多面的なソースから手に入れることが重要だとしています。

フィッシャー以前の株式投資の世界では、ウォール街の証券マンたちの間でやり取りされる「ちょっとした会話」や「噂」で株式が売買されることが多かったといいます。これに対してフィッシャーは「ウォール・ストリート」の会話に頼るのではなく、「メイン・ストリート」の生の情報を取れと主張しました。

米国の多くの都市の中心を走るのがメイン・ストリート。そこには人々が集まり、日々生き生きとした生産活動、消費活動を繰り広げています。これに対してウォール街はニューヨーク・マンハッタンにある短いストリートで、株式市場があり証券会社が集中しています。

生の情報、多様なソースから

要は、証券会社や投資銀行、株式アナリストたちの言葉に頼るよりも、投資家たるもの、むしろ外に出て現場から情報を取れというのがフィッシャーの主張だといいます。

アナリストたちのフィルターを通した、ろ過された情報ではなく、できるだけ生の情報を多面的なソースから手に入れろと訴えたのでしょう。

情報の入手先は、投資候補先の社員、元社員、顧客、納入業者、競争相手と、多岐にわたります。もちろん個人投資家はフィッシャーのような専門家とは違います。こういった人たちにコンタクトして情報を取っていくのは容易ではありません。

しかし街を歩く時や店舗を訪れる際に、意識して投資家目線を持つことはできるかもしれません。たとえば家電量販店をのぞいてみると今度の新しいiPhoneはどの程度の予約待ちになっているのかを知ることができます。

自分の周りの情報のみに過度に頼ることは危険ですが、企業が発表する決算数字や見通しを読み込み、解釈を付ける上で、自分なりに入手した情報は意外と役に立つはずだといいます。筆者自身、ある日、通勤電車で実に多くの人がiPhoneを使っているのに気がつき、アップル株を購入したそうです。それは2010年5月のことです。

このように株式投資には、「健康寿命の促進」という思わぬ効用があるように思うとまとめています。しかし、それは同時にマイナス面もあることを最後に強調しています。

それは株式投資では自分の老後資産が増減するという点です。つまりリスクを取り過ぎずに、余裕の範囲内でやることが必須の条件となります。

思いがけず資産が減少してしまうこともあるので、それをストレスと感じる人にはお勧めできません。ストレスは逆に健康寿命を縮めてしまうでしょう。ゆったりとした学びの姿勢で投資に臨めればプラスの効用の方が多いように思うとしています。

今年4月、2人の米国人経営者が4万人もの聴衆を前に株主総会に臨みました。5時間を優に超える総会で2人は株主からの質問に懇切丁寧に答えていました。その2人というのは、バークシャー・ハザウェイのウォーレン・バフェット会長(91)とチャールズ・マンガー副会長(98)です。年齢を感じさせない2人の元気な姿を見て、勇気づけられた高齢者も多かったです。この記事ではこのように結ばれています。

まとめ

健康長寿には「株式投資」が向いているのでは?というお話でした。

確かに、最近出版された投資関連誌にも、八十代後半の個人投資家の話が掲載されていました。

株式や債券、投資信託などの有価証券を売買する「証券取引所」の営業は通常平日の昼間です。取引が終了してからも、銘柄の分析などを行い、翌日の取引開始前もその日の投資戦略の確認などを行っているので、終日にわたって行うべきことがあるようです。

その八十代後半の個人投資家の方のお話ですと、自己資産を増やすというよりは株式投資が面白く、むしろ生きがいとして毎日取り組んでいるとのことでした。株式投資がその方の性格やモチベーション維持に向いていたのでしょう。

平日毎日、株式投資に取組むことによって生活のリズムも定まりますし、株主総会への参加などで外部に出る機会も発生します。

また、株主優待で受けた商品・サービスを利用することで、外出の機会も増えるでしょうし、どのように有効に活用するかなどと考えを巡らせる機会にもなります。

投資にまわす余裕資金がある人で、かつ投資にストレスを感じなくワクワクして取り組めるような性格の人は「健康長寿」を実現するための手段にしても良いかもしれません。

ただし、最後は「投資は自己判断・自己責任で」お願いしたいと思います。

その先は相続対策?

このような「健康長寿」を実現するための努力は必要でしょうが、生物である以上いつかは心身が衰える時期が必ずやってきます。これらの努力は「健康寿命をなるべく伸ばし」、「平均寿命」と「健康寿命」の間の差を縮めるためのものであるはずですので、「心身が衰える時期」に備えることも必要になります。

「健康寿命」を過ごしている間に、ぜひ心身が衰える時期を迎える際の準備を怠らないようにしましょう。せっかく「健康寿命」まで充実した人生を歩んできても、その先の準備を怠ったために最後は「充実していない人生」になってしまっては台無しです。

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