仮想通貨の価格はなぜ乱高下するのか?
こんにちは、ディアパートナー行政書士・FP事務所代表の瀧澤です。
ビットコインに代表される暗号資産(仮想通貨)への関心が高まっています。一部の有名企業が決済で使えるようにする動きもありますし、一方でマネーロンダリング(資金洗浄)に利用されるといった懸念も指摘されています。
ビットコインを毎週、積立購入
仮想通貨の代表格、ビットコインも大きな値上がりから下落、最近はやや安定してきたことから、今年6月からビットコインを週の3000円分づつ定期購入するようにしました。週3000円づつの購入ですと、大きな下落に見舞われてもそれほど大きなショックを受けずに見過ごすことができると思ったことと「ドルコスト平均法」で価格的に高値掴みする可能性も少なくなると考えたからです。
もし、ビットコインの価格が将来に向けて上昇傾向となれば、「将来的に面白い展開になるかな~」と思っています。数年前、ビットコインの精算をした際には、80~100万円台を推移していましたが、現在は400~500万円台にあります。
仮想通貨はお金の一種?
円やドルのような法定通貨とは全く異なります。通常、通貨は国家や中央銀行が紙幣や貨幣を発行して、流通量などを管理しています。
一方、仮想通貨は特定の管理主体がないデジタルなデータで、実物の紙幣や貨幣もありません。複製することは難しく、インターネット経由で移動させたり保存したりできる特徴をもっています。
なぜお金のように呼ばれるのか?
通貨のように扱えるためで、円やドルといった通貨と交換できるほか、店舗で支払いに使えることがあります。また、銀行などを介さず、自分が保有する分を外国にいる人に「送金」することもできます。
仮想通貨にはブロックチェーン(分散型台帳)という技術が使われていて、取引についての情報はブロックチェーンに記録され、世界の多数の人に共有されます。そうした技術を背景に、情報の改ざんによる不正が困難な仕組みになっています。
仮想通貨はどのように手に入れるの?
一般的には既に保有している人から購入します。交換業者などと呼ばれる事業者に口座を作り、円などの通貨と交換します。
株式と同じように売り手が提示する価格と買い手が希望する価格が合致すれば取引が成立します。また、事業者が保有する仮想通貨を提示された価格で購入する方法もあります。
ビットコインって?
仮想通貨には様々な種類があり、ビットコインはその一つです。ビットコインは最も取引が多い仮想通貨と言われています。
国内の店舗で支払いに使えることがありますが、現時点では「ビッグカメラ」など少数にとどまっています。
ビットコインの価格は?
8月に入りビットコインは400万円台で推移しています。今年に入ってから大きく上昇し、一時700万円程度になりましたが、その後は大きく下げました。値動きの幅が大きく、有名企業の動向や特定の国による規制のニュースなどをきっかけに乱高下しがちです。
1日の間に3割下がったこともありますし、仮想通貨の中には、1日で価値がほとんどなくなったという事例もあります。
なぜ値動きが荒い?
仮想通貨は投機の対象となっている面が大きいといえます。株式であれば企業が保有する資産を基準にした株価純資産倍率(PBR)や配当利回り、といった指標がありますが、仮想通貨にはそうした手掛かりはありません。
買いたい人と売りたい人の需給で価格が決まる側面が強いといえます。専門家は「仮想通貨が価値を持つようになると考える人の期待で価格が決まっている」と話しています。
円やドルといった広く使われる通貨は「法律で国内のどこでも使える支払い手段とされるなど、国の信用で価値を安定させていますが、仮想通貨はこうした裏付け(国家のお墨付け)に乏しく、決済に使える場面も限られています。他の専門家は「極端な話、いつ無価値になるかもわからない」と話しています。
不安定な存在?
現状では不安定であることを否定できる材料はありません。仮想通貨に関連する技術を評価する人は多く、国家に縛られない「通貨」として期待をする人もいます。しかしながら、価格の変動が大きければ決済手段として使いにくいのも事実です。円やドルのように利用されるためには多くの課題があります。
仮想通貨にかかる税金も整備も必要?
現在、仮想通貨で得た利益は「雑所得」に分類されています。ちなみに株式投資で得た利益は「譲渡所得」、FX(外国為替証拠金取引)で得た利益は、仮想通貨と同様に「雑所得」です。しかし、いずれも他の所得と分離して税額を計算する「申告分離課税」が適用されますが、仮想通貨は「総合課税」の対象となっており、仮想通貨の売買益にかかる税金が高いという声も少なくありません。
仮想通貨にかかる課税制度の見直し、整備もいずれ必要になってくるかもしれません。私の「仮想通貨の定期積立」は、この辺の見極めもしながら解約時期をゆっくりと考えたいと思います。