【実践記】持続化補助金を電子申請してみた!
ディアパートナー行政書士・FP事務所 代表の瀧澤です。
5月25日午前、経済産業省(中小企業庁)が行っている「平成現年度補正予算 小規模事業持続化補助金(一般型)」に「Jグランツ」を使って電子申請しました。
私が申請したのは第5回受付で、2020年3月13日に受付開始し、締め切りは6月4日というものです。
最近の採択率は約30%程度とお聞きしており、昨夜、別の補助事業プロジェクト打ち合わせで会った方も、第3回に申請して不採択だったと聞きました。「EC事業」を行う事業者の採択が多いと噂では聞いています。
1 小規模事業持続化補助金とは?
小規模事業持続化補助金は小規模事業者等が経営計画を策定して取り組む販路開拓等の取組みを支援するものです。私が申請したのは、「一般型」ですが、今般、通常枠とは別に、コロナ禍を乗り越えるために前向きな投資を行う事業者に対して営業経費を補助対象とした「低観戦リスク型ビジネス枠が新設されました。
【小規模事業者持続化補助金】 | 上限額 | 補助率 |
一般型 | 50万円 | 2/3 |
低感染リスク型ビジネス枠 | 100万円 | 3/4 |
補助対象は、一般型は店舗の改装、チラシ作成、広告掲載などであるのに対して、低感染リスク型ビジネス枠では、オンライン化のためのツール・システムの導入、ECサイトの構築費などのビジネスモデル転換に資する取組み、あるいは、消毒液購入や換気設備導入といった「感染防止対策のための投資」が対象となります。
私が今回申請した「一般型」は、補助金上限額が50万円ですが、
1)法人設立日が2020年1月1日以降の会社、2)開業届出書に記載されている開業日が2020年1月1日以降の個人事業者は、補助上限が100万円に引き上がります。
したがって、起業したての事業者は、補助金額が通常の倍の金額になっていますので、起業して間もない事業者にはありがたい措置となっています。
2 電子申請することで加点
補助金への応募やその後の申請手続きは、従来の郵送方式のほか、単独申請者については、政府が開発した統一的な補助金申請システム(名所:Jグランツ)による電子申請の利用が可能となっています。(共同申請の場合は電子申請の利用は不可)
なおかつ、電子申請すると「加点」されるのです!!これは、商工会議所の経営指導員さんも知らなかったようで、商工会議所へ相談に行ったときに「応募は郵送で出しますか?」と聞かれたので、「電子申請します」と答え、「電子申請すれば加点されますから」と言ったところ、対応した指導員さんは知らなかったようです。
後で公募要領を改めて見なおしたところ、「電子申請で加点」は、一か所に記述があるだけでした。どこくらいの効果があるかは別として、少しでも加点されれば非常にありがたいことです。
皆さんもぜひ、補助金申請には電子申請を活用することをお勧めします。「加点」は大きなメリットですし、国機関への申請や届け出も多くが電子申請できるようになってきていますし、近い将来、マイナンバーカード活用は保険証代わりやお薬手帳としての機能付与など、災害時を見越せば、誰しも避けては通れない状況になることは間違いないです。
3 電子申請するには?
電子申請するには、「Jグランツ」を利用します。Jグランツは、インターネットを利用して申請・届出する方法で、いつでも・どこでも手続きができます。
また、電子申請により郵送が不要となるため、書面で行う申請に比べて、移動や郵送等のコストが掛からない、法人情報や過去の申請情報を自動転記することにより、入力の手間の削減、ログイン時の認証機能により、書類の押印が不要等のメリットがあります。
(1)GビズIDの申請・取得
電子申請にあたっては、まず、GビズID【gビズプライム】の取得が必要です。
GビズIDとは、1つのアカウントにより複数の行政サービスにアクセスできる認証システムです。
GビズIDで利用できる行政サービスは、「Jグランツ」のほか、「社会保険手続きの電子申請」「保安ネット」「農林水産省共通申請サービス」「ミラサポplus」「省エネ法定期報告書情報提供システム」など多数にのぼります。
このうち、「gビズプライム」は、印鑑証明書(個人事業主は印鑑登録証明書)と登録印鑑で押印した申請書を運用センターに郵送し、審査ののちに作成される、法人代表者もしくは個人事業主のアカウントです。
GビズIDの取得までに、2~3週間かかりますので、早めに手続きすることが大事です。
(2)Jグランツを使って電子申請
Webで検索した「Jグランツ入力手引き」によりパソコンで入力していきます。この手引きは、受付回ごとに更新されているようですので、申請回に対応した手引きによって入力してください。
ワードとエクセル、PDFデータを添付していくことになりますが、その出来が採択を左右するのでしょうね~
4 電子金申請の注意点
Jグランツは、「マイクロソフトエッジ」ではうまく動作しない可能性があります。私が申請を入力した時も、「マイクロソフトエッジ」ではうまく作動しなかったため、パニくりました。
申請内容を一時保存していたハズなのに、それが呼び出せなくて「申請済み」みたいな表示しか出てこなかったので、入力途中のまま申請してしまったと勘違いしてしましました。
パニクリながらパソコン画面をみると、マイクロソフトでは誤作動が発生することがあるため、グーグルクロームで開くよう表示が出たので、グーグルで開いたところ、事なきを得ました。
ここは大きな注意点です。
「Jグランツ」はグーグルクロームで開きましょう!!
5 その他感じたこと
商業登記や各種届出でも感じることですが、
「今後、各種申請や届け出のオンライン化・電子化は避けては通れない」ということです。
そのためにも、電子申請するためのツールは早めに入手しておく必要があります。そのツールも比較的入手するのに時間がかかることが多いのです。以下の2つは早めに取得することをお勧めします。
①マイナンバーカード
基本中の基本ですが、未だ普及率は約30%です。今後、利用可能なサービスが増えていくと思われます。まだ通知カードだという方は、災害対策・防災面でも早めにマイナンバーカードを取得してください。
②GビズID
多くの行政サービスにアクセスできます。今後も提供サービスは増えていくものと思われます。
6 終わりに
申請した補助金の採択率が気になるところですが、今後の顛末についても投稿していきたいと今は思っています!!